子宮頸がんワクチンを接種してびっくりしたこと
このところ、子宮頸がんワクチンを受けに来てくれる子どもたちが増えてきております。
筋肉注射だから、新型コロナウイルスワクチンと一緒のやりかただよ、といって三角筋の下の方に接種します。
針をさしても、「あ、痛くない!」といってくれますが、薬液がはいると「あ、ちょっとしみるのかー」と残念そう。
僕も針は工夫できるんですけど、薬液の成分まで工夫ができないので申し訳ない気持ち。
あるお母さんは「学校で誰も子宮頸がんワクチンのこと、話をしても知らないんです」と教えてくれました。
「ええっ、そうなんですか!」僕はとてもびっくりした。
そして、ちょうど国際HPV啓発デーにあわせてこんな記事を小児科の先輩から教わりました。
■あのとき、「子宮頸がんワクチン」を打たせてもらえなかった少女たちはいま3月4日は「国際HPV啓発デー」
これを読んだら、しらない人が増えていることがよく分かるような気がしました。
知らせないことで毎年、予防できるはずの病気で若い母親が亡くなっている。
一方でワクチンで副作用のでてしまう人がゼロではないということも事実。僕はワクチン賛成ではあるけれど、副作用がでてしまうことに目をそむけてしまうのは違う、とも思っています。
いろいろな食物であっても食物アレルギーのある人にとっては命取りになってしまいかねないのと似ています。卵アレルギーがあるからといって卵を全員に禁止したりはしないけれど、アナフィラキシーショックをおこすことを例外だからといって病気や本人の苦しみを否定するのは違います。
新型コロナウイルスワクチンも冷静に受け止められるような報道が増えてくれるといいのだけれど。