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腰痛は姿勢によって変化します-②(腰椎椎間関節について)

[2019.09.05]

 体の姿勢で変化する腰痛を詳しくさぐると、原因部位の鑑別診断につながると述べましたが、今回は腰椎椎間関節性の腰痛について述べます。

 朝おきて動きはじめのとき、椅子に座っていて立ち上がるとき、長時間のデスクワーク後に伸びをしようと背中をそらしたとき、ゴルフが好きで打ちっばなしでスイングしようと腰をひねった瞬間。これらのときに痛みがつよくなることがあれば、腰椎椎間関節性の痛みの可能性が高いです。

 写真はいつも患者さんに説明するときにつかう、腰椎模型です。腰椎椎体(白色)、椎間板(みず色)、腰髄(黄色)、神経(黄色)で構成されていますが、上下の椎体の間の関節を腰椎椎間関節とよび、動きはじめのときこの関節面に荷重や負荷がおおきくかかると、痛みが出現します。加齢とともに椎体が変形すると、関節面への荷重のかかり方が不均衡になるため痛みが出現しやすくなります。動きはじめるときの痛みを体動時痛と呼びますが、高齢の方が「動き出しがつらくて」とおっしゃるときは、まずこれを疑います。

 痛みをへらしていくために、脊椎周囲に配置されている体幹筋保持の筋トレやストレッチをおすすめします。ラジオ体操TV体操ロコモ体操ヨガ、ゴロゴロ床の上で転がる丸太転がり運動などは高齢の方にもおすすめです。前に述べた椎間板由来の腰痛でも、体幹筋をきたえることには効果があります。

 こういった痛みのメカニズムを知っておくと、腰痛への対処がよりしやすくなるものと考えています。(文責 松野)

 

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