インフルエンザワクチン子どもの接種回数について、なんだかメディアがおかしいぞ!
【背景】
埼玉の小児科医会のある先生が今年の小児のインフルエンザワクチン接種回数のことについて
「ワクチン不足の可能性があるので9歳~1回接種」という提案がなされました。
ttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20200929/k10012640031000.html?utm_int=nsearch_contents_search-items_004
NHKの9月29日19時のニュース全国版で流れたものです。
しかし、【現状】をしらべてみると、
東京小児科医会のホームページにも
埼玉小児科医会のホームページにも
日本小児科医会のホームページにも
いっさいそんな記載はありませんし、東京小児科医会の理事である杉原のところにも接種回数をへらすという事前情報は入ってきていません。
ニュースだけをみて、摂取回数をへらしてよいか、というお問い合わせがあるかもしれませんのでこちらのブログで当院の基本方針をお伝えしておきたいと思います。
正式な部署より、公式のアナウンスがあるまで、ユアクリニック秋葉原、ユアクリニックお茶の水ともに、従来の規定通りとします。
従来の規定とはこちらです。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html#q20
より。
【インフルエンザワクチンの接種について】
Q.20: ワクチンは1回接種でよいでしょうか?
[1]13歳以上の方は、1回接種を原則としています(注1)。
ワクチンの添付文書には「13歳以上のものは1回または2回注射」と記載されていますが、健康な成人の方や基礎疾患(慢性疾患)のある方を対象に行われた研究から、インフルエンザワクチン0.5mLの1回接種で、2回接種と同等の抗体価(注2)の上昇が得られるとの報告があります※1、2。ただし、医学的な理由により(注1)、医師が2回接種を必要と判断した場合は、その限りではありません。なお、定期の予防接種(注3)は1回接種としています。
[2]13歳未満の方は、2回接種です。1回接種後よりも2回接種後の方がより高い抗体価の上昇が得られることから、日本ではインフルエンザワクチンの接種量及び接種回数は次のとおりとなっています。なお、1回目の接種時に12歳で2回目の接種時に13歳になっていた場合でも、12歳として考えて2回目の接種を行っていただいて差し支えありません。
(1)6カ月以上3歳未満の方 1回0.25mL 2回接種(注4)
(2)3歳以上13歳未満の方 1回0.5mL 2回接種
[3]諸外国の状況について、世界保健機関(WHO)においては、ワクチン(不活化ワクチンに限る。)の用法において、9歳以上の小児及び健康成人に対しては「1回注射」が適切である旨、見解を示しています。また、米国予防接種諮問委員会(US-ACIP)も、9歳以上(「月齢6ヶ月から8歳の小児」以外)の者は「1回注射」とする旨を示しています。
【ご注意】
インフルエンザワクチンのみならず、新型コロナウイルスについてなどのニュースに思うこと。
最近の新聞やネットニュースの質がかなり低下しているのではないでしょうか。
まったく根拠のない診断や治療方法などネットでも目にします。
特にセンセーショナルなニュースは、うのみにせず、頭に保留してお
当院は、医療法人として根拠にするニュースはエビデンスの存在する厚労省や保健所、学会からの通達(出所と責任者がはっきりしたメッセージ)などをベースにしておこなっておりますので、ネットニュースにこころ惑わされることなく、安心してご相談ください。