うがい薬の禁止!と聞いたらびっくりするかもしれません。
小児科の杉原です。
インフルエンザも今年2019は流行が早くて、千代田区、文京区の小学校で早々と9月から学級閉鎖するところもありました。
さて、予防の1つに手洗い、うがいと耳にタコができるほど聞かされてきたかもしれません。
しかし・・・2006年にこんな論文がでました。
冬場に、全国で18~65歳の合計約380名のボランティアを、「水でうがい」、「ヨウ素系 うがい薬でうがい」、「何もしない」の3群に分けた2カ月間の追跡調査した。
うがいは15秒を2度行い、1日3回以上実施
その結果、「水うがい群」は対照の「何もしない群」に比べてかぜの発症が40%減り、 うがいのかぜ予防効果が実証された。
「ヨウ素系うがい薬群」では、対照群と差がなく、はっきりした予防効果がみられず、 原因として、正常細菌のバランスが薬によって壊されたためではないかと推測される。
文献: 里村一成, 川村 孝, うがいによる風邪の予防効果. Medical Practice, 23(8):1460-1461, 2006
なんと!イソジンうがい液=「ヨウ素系うがい薬」は予防効果なし!
水のほうがいい!
ということで小児科専門医としては、うがい薬をやめて、水かお茶でうがいして吐き出すか、そのまま飲み込んでくださいと指導しています。
歌手の人たちがやる、のどの深いところでのガラガラうがい、もあります。飲み込んでしまえば、同じかもと疑っていますが。