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ワクチンといえばユアクリニック、と言われるようになりたい

[2019.06.05]

ワクチンに関してはいろいろと発信したいことがある。

僕が医師になってから

ワクチン後進国だった日本は

徐々にその遅れをとりもどしつつある。

ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンがはじまったことは本当に画期的な変化をもたらした。

夜の小児科当直において、髄膜炎で入院する赤ちゃんがほぼいなくなった。といっても過言ではない状況になった。

昔は、真夜中にベビーの背中に針をさして髄液検査をする、なんてことが研修医の大いなる仕事だったのだが

もはやそんなことはなくなっているのだろう。

病気がなくなるのはいいことだ。

しかし、それを診ることのできる医師がいなくなることも、また心配でもある。

麻疹はずっと撲滅をめざしていた。僕も「麻疹撲滅Tシャツ」を着て診療したり、市民アドボカシーとして麻しん撲滅を訴えるために「ママチャリGP」にチームで出場したりした。

平成27年(令和になってわかりにくくなったので西暦でいうと2015)に排除宣言がなされた。

よかった、と思う。

 

同時に麻しんでボロボロになっていった子を思い出す。

町田市民病院で命だけは助けたベビーを。八丈島から船でやってきた赤ちゃんだったが、肺炎の影はみるも無残だった。今でも元気にしているだろうか。

亜急性硬化性全脳炎になったりはしていないだろうか。

ときおり麻しんの記事をみるたびにあの子のことを思い出さずにはいられないのだ。

それにしても、着実に病気をなくしていく、医師としての役割を果たせているな、と実感する部分、それが僕にとってのワクチンの意味でもある。

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