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無意味な抗生物質投与、もうやめませんか

[2019.06.03]

僕が医師免許をとったころから、風邪に抗生剤は無意味である。と教科書には書いてありました。
しかし、上級医の先生がたは現実はちがうんだよ、とか、日本には髄膜炎があるから、といった理由で
風邪に対する抗生剤処方は続けられていました。

僕は石垣島に派遣されたおかげで、沖縄中部病院の先生たちにEBM(EVIDENCED BASED MEDICINE)を叩き込んでもらうことができました。
これは本当にラッキーなことです。大学で正しいとされてきた医療が、世界では違うことをしていることに若いうちに気がつくことができたのです。
このときに直接「感染症診療マニュアル」の青木真先生が石垣島にきていただいて直接お話を伺えたことが僕の抗生剤治療への背骨になっています。

2005年にはすでに「小児上気道炎および関連疾患に対する抗菌薬使用ガイドライン」

というガイドラインがでてきました。

登録しないと読めないのですが
「だいたいウンコになる」抗菌薬にご用心!
DU薬(=だいたい、うんこになるだけの無駄な薬)というおもしろふざけた、でも本質をついている表現もでてきました。

2016年にはついに、日本政府が主導で抗生剤の対策キャンペーンがはじまりました。
お母さんたちに向けた子どもたちのための“つなひろ”の啓発活動

通常の医療政策は政府ー>厚生労働省 が主導になっておこないますが
今回は 世界保健機構から目をつけられた日本のひどい抗生剤垂れ流しが問題になって直接政府が主導になって行うことになりました。

みなさんが入院するようになったときに、これまで使えたはずの抗生剤が、耐性菌のせいで治らないということが実際におきています。

医療者も患者さんも両方のがわから、ぜひ意識してもらいたいところです。

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