メニュー

BCGが新型コロナウイルスCOVID-19に効果??

[2020.04.01]

毎日ワクチンを通じて予防医療にエネルギーをそそいでいる杉原です。

こちらの記事を読んでの投稿です。

3月26日 BCGはなぜウイルス感染予防効果があるのか(2018年1月号 Cell Host & Microbe )

https://aasj.jp/news/watch/12665

 

テレビの影響でしょうか。成人の方からBCG受けられますか、という問い合わせが相次いでいます。

確かに当院では乳児にBCGの接種をおこなっているのでワクチンはあるのです。

しかし、現段階ではBCGが新型コロナウイルスCOVID-19予防に効果があるかもしれない、という仮説段階です。

https://www.sciencemag.org/news/2020/03/can-century-old-tb-vaccine-steel-immune-system-against-new-coronavirus

コロナに対して効果があるのかないのか、はっきり言えばまったくわかりません

さらに、日本のような結核蔓延国(結核放置国家!)で、感染者や既感染者も潜在的にいる年代の方々に接種したら、当たり前ですが予測できない副反応が出てしまう危険性は十分にあると考えられます。

ダメ元でやってみたい、という気持ちなのかもしれませんが、効果がゼロで、副作用だけがひどい、それでも全く構わないという覚悟のある人だけが試すべきものかと捉えています。

もちろん、もしかしたら、もしかして、海外での臨床研究の結果、有効性が示されるかもしれません

その時になってはじめたほうが良いと私は考えています。

結核が蔓延してない安全な国々で高齢者に接種をすることと、わが国のような結核が蔓延している国で、すでに結核経験あるだろうな、という世代の方々にBCG接種をすることでは全くお話が違ってきます。大いなる副反応が日本では起きるだろう、という前提でBCG接種を進めざるを得ないでしょう。

小児科医の視点では、本来の乳児の定期接種がBCG不足のために遅れたり、マスクのような手に入らない状況は絶対に避けたいところです。

たしかにBCGの接種対象者としては成人も含むことは可能ではありますが、その目的はあくまで結核の予防です。

コロナの予防のために接種することは全くの適応外です。

 

副反応によって重大な被害が出た場合には保障がなされないでしょう。

他のワクチンや薬は、たとえ副反応がでたとしても、正しい適応に基づいて使用していれば救いの手があるのです。

 

こんなことにはなるまいと信じていますが、トイレットペーパーやマスクのように、本当は必要な人に届けたいものが、マスコミのあやまった洗脳操作によって

BCG定期接種が乳児に対してできなくなったら本末転倒です。


くわえて、杉原は小児科専門医ですのでBCGの接種は毎日のようにやっておりますが、ご高齢の方々に接種した経験はありません。

ですから、不慣れなことをするにあたってということ、医学的にまだ実験段階のことを目の前でまだ困ってない人にやること、これは気がすすみません。

もし、両親が自分にこのBCG接種、やったほうがいいのかい、と質問されたら、まだ実験段階だから絶対にやめておけ、と言うでしょう。

ですので、同じように患者さんから質問されたときにはオススメしていない、というのが医師として誠意ある対応と今は考えております。

 

そんなことをやるぐらいなら、まだ予防の漢方をのんだり、肺炎球菌ワクチンをしたりして、体力低下をカバーしてほしいところです。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME