赤ちゃんの頭の形が気になるママへ 小児科医からの安心アドバイス
こんにちは!小児科専門医の杉原です。
今日は、赤ちゃんの頭の形について、よくある質問にお答えしますね。
「赤ちゃんの頭の形がゆがんでいるのは、お母さんのケアが足りないからでしょうか?お母さんが悪いのでしょうか?」
というご質問ですね。
結論から言うと、育て方が原因で向き癖が決まるわけではありません。
私たちに利き手があるように、赤ちゃんにも好きな方向があるんです。これは、自然に決まってしまうものなんですね。
実はお腹の中にいるときから、すでに頭の形が少しずつ変わってきている赤ちゃんもいるんですよ。
向き癖自体は、決して悪いことではありません。
でも、向き癖がひどくなると、「斜頭症(しゃとうしょう)」という状態になってしまうことがあります。
斜頭症というのは、頭の形が左右非対称になってしまう状態のことです。
例えば、赤ちゃんがいつも右ばかり向いて寝ていると、右側の頭が平らになって、左側が少し出っ張ったような形になることがあります。
これは、柔らかい赤ちゃんの頭が、同じ方向にばかり圧力がかかることで起こります。
想像してみてください。柔らかいお餅をずっと同じ方向に押していると、だんだん形が変わってきますよね?それと同じようなことが、赤ちゃんの頭にも起こるんです。
だから、向き癖があること自体は問題ないのですが、斜頭症がひどくならないように、生活習慣に少し注意してあげることが大切なんです。
次のブログでは、具体的にどんなことに注意すればいいのか、お話しますね。