日本ではコロナと川崎病類似症例は認められていないという声明
皆さんの恐怖や不安感をあおって、潜在的な不安症を発病させるために作られている、ようにもみえるテレビ番組もときどきありますね。
そんな中でも、新型コロナウイルスCOVID-19の小児感染症で川崎病のような症状がでるというヨーロッパではリアルなニュースがちょっと前にありました。
当院でもそれを心配するお母さんたちから相談があったものです。
それに対応するように
2020.5.7 日本川崎病学会および日本川崎病研究センターでは川崎病と新型コロナウイルス感染症との関係に関する声明がだされました。
ホームページでも公開されているのでこちらに全文を引用しておきます。
川崎病と COVID-19 に関する報道について
欧米各国から、川崎病に類似した症状を示す小児患者が増加しており不全型川崎病と
診断され集中治療室で管理された重症患者の一部に COVID-19 患者が含まれていると
の報道がなされています。これを受けて日本川崎病学会では運営委員に対し、令和 2 年
2 月~4 月の川崎病の発生状況、重症度についてヒアリングをしました。その結果、川
崎病患者数、重症患者数共に平年並みか減少したと回答する委員が多く、増加している
との回答はありませんでした。一方、報告された小児の COVID-19 患者はいずれも軽症
で、欧米で報告されているような川崎病類似の重症例、川崎病と COVID-19 との合併例
共に確認されませんでした。
さらに、本学会小委員会であるアジア川崎病研究グループではアジア各国における状
況についても現在調査を進めています。これまでのところ欧米の様な症例の発生は把握
されておらず、特に韓国では発熱患者の全例で SARS-CoV-2 PCR が実施され、川崎病患
者も例外なく検査されていますが陽性例は一例も認めていないとの報告がありました。
このように本邦および近隣諸国では現時点で川崎病と COVID-19 との関係を積極的
に示唆できるような情報は得られていません。日本川崎病学会は今後も両疾患の動向に
ついて注視して参りますが、現段階では一般の方に過度の不安を与えることのないよう、
そして、川崎病の診断基準を満たした場合には適切な治療を遅滞なく開始下さいますよう
お願い致します。
つまり、日本やまわりに近隣諸国では見当たらないのですね、こういう症例が。
もしかしたら、例のBCGのおかげかもしれないのですが、BCGは日本独自なので、アジア系遺伝子のおかげなのかもしれません。あるいは新型コロナウイルスCOVID-19の遺伝子が変化しているせいなのかもしれないわけで。
まだまだわからないことばかりです。